この農場では従来ビニールハウスを中心に野菜を生産していました。スマート農業を展開し、生産効率を向上させるとともに、少ない人数で広範囲のビニールハウスを監視・記録ができるようになるため、ビニールハウスを増設することにいたしました。
さらにこの農場では試験的に天候や気象の影響を受けにくい屋内での野菜プラントを運営することを決められました。この農場が実現しようとしているビニールハウスと屋内野菜プラントのハイブリッド・スマート農業が実現できれば、今よりも生産効率の向上が見込め、また屋内生産による売り上げの安定化も図れるようになります。
そこで、屋外の各ビニールハウスと屋内の野菜プラント全体をカバーしたWiFiによるスマート農業ネットワークの構築を行うことにされました。
課題となったのは、ビニールハウス用のWiFiアクセスポイントが防塵・防水対応ができることと、WiFiアクセスポイント間が無線接続できることが前提になったことでした。屋外のWiFiアクセスポイント間が有線接続になってしまうと、屋外であるが故の有線ケーブルの劣化や小動物による破損の可能性があり、ケーブル自体の定期的なメンテナンスも発生するため、好ましくありません。また、屋内に関しても野菜プラントが試験的に運用を始めるため、レイアウトなどの変更の可能性もあり、屋内外でWiFiアクセスポイント間の無線接続ができることが理想でした。
今回採用されたPicoCELAはアクセスポイント間が無線接続できるだけでなく、多段階の無線中継を行った場合でも通信劣化が極めて少ないこともあり、大変好評でした。また、同一シリーズのハードウェアで屋内外に設置できることも魅力的でした。
野菜プラントの屋内にはPCWL-0400が設置され、屋外のビニールハウスにはIP67相当の防塵・防水性を備えているPCWL-0410が設置され、600m×500mの連続WiFi環境を合計40台のPicoCELAでカバーすることができました。
本適用例に興味がある方は以下の詳細をご覧の上、SCSKまでお問い合わせください。
お客様の課題:
・屋外のビニールハウス間のWiFiアクセスポイントを無線LANで接続したかった
・風雨に耐えられる屋外用WiFiアクセスポイントを設置したかった
・屋内・屋外を一つのハードウェアで連続WiFiネットワークを安価に構築したかった
導入構成:
・PCWL-0400 5台
・PCWL-0410 35台
有線接続はPicoCELA5台のみです。メッシュWiFiを実現するためにPicoCELAを7つのグループに分けて無線中継を行い屋内外の無線LANネットワークを構成しています。
※PCWL-0410については以下をご覧ください。
※PCWL-0400については以下をご覧ください。
PicoCELAの採用メリット:
・防塵・防水用対応のPCWL-0410によって屋外での安定的なWiFiネットワーク構築ができた
・他社製品と比べアクセスポイント間の有線LANケーブルが必要なくなった
・無線LANアクセスポイントの数は他社製品と比べ少なく済んだ
・構築工数は他社製品と比べ1/3に短縮できた