コロナ禍でのテレワークが珍しくなくなっている今日この頃ですが、みなさんのご自宅の通信状態はいかがでしょうか。自宅に光回線を引いてみたものの、ルーターが置いてあるリビングから遠い仕事部屋では電波が弱くなっているなどのお悩みはありませんか。そのような不便な状態を解消するために、「メッシュWi-Fi」という技術があります。「メッシュ」とは「網の目」のこと。親機のWi-Fiルーターと子機のWi-Fiルーターを3台以上組み合わせ、網の目状にネットワークを張り巡らせたものを「メッシュWi-Fi」と言います。
一般的なWi-Fiルーターから比較的遠くまで電波が届きやすい2.4GHz帯の電波を飛ばしてみると、障害物がない場合には最大で約20メートルほど先までスピードを落とさずに電波が届きます。しかし実際の屋内には壁や家具などの障害物があるため、すぐ隣の部屋でも電波が届きにくくなることがあります。それを解消するために全ての部屋にインターネット回線を引き、各部屋に1つずつWi-Fiルーターを設置することは金銭的にも作業時間的にもあまり現実的ではありません。そこで冒頭のメッシュWi-Fiの出番になります。
メッシュWi-Fiではインターネット回線に「メインルーター」と呼ばれる親機のWi-Fiルーターを接続し、「サテライトルーター」と呼ばれる子機のWi-Fiルーターをコンセントに刺して、ネットワーク網を構成させます。サテライトルーターの数が多いほど網の目は細かくなり、電波の強いエリアが多くなります。
メッシュWi-Fiのネットワークは横方向だけでなく、縦方向にも広げることができます。つまり横に広いマンションでも、縦に広い3階建ての一戸建てでも活用することができます。例えば1階の仕事部屋にメインルーターを設置し、2階のリビングと3階の寝室それぞれでサテライトルーターをコンセントにつなげば、家中どこにいても快適な通信を利用できるというわけです。3階は部屋の数(壁の数)が多く電波が届きにくいのであれば、3階だけサテライトルーターを2つ設置して電波を増幅させることもできます。
この技術を利用して、PicoCELA(ピコセラ)株式会社は2021年7月に、一般財団法人ひふみ会まちだ丘の上病院に先進的エンタープライズグレードのWi-Fiメッシュ14台を導入しました。
今日、病院内でWi-Fi環境を整備することは、様々な医療用IoT機器を接続するための手段だけではなく、入院患者のQOL(生活の質)を向上させるための手段として重要視されています。厚生労働省が推進する「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金」事業では、Wi-Fi環境の整備に対しても補助が認められるなど、政府レベルで普及を後押しする流れが急速に進んでいます。
従来の病院内のWi-Fi環境整備ソリューションの多くは、「通信エリアが病院内のごく一部に限定されている」「一部の業務利用のみに制限されている」など、入院患者のQOL向上を充分に満たせていませんでした。また、病床数の多い病院でWi-Fi環境の整備を進めるためには、「病院内のどこでも安定したWi-Fi通信が提供できること」、「院内業務に支障をきたさずにWi-Fi設備の導入が行えること」という重要な課題があります。
PicoCELA株式会社のソリューションでは、14台のアクセスポイントの通信エリアを少しずつ重ねることで、病院内の全ての場所で安定した通信を利用できるようになりました。また、このソリューションは工事不要かつ病院関係者自身の手で作業することができたため、病院業務を中断させることなく、たった半日ほどでWi-Fi環境を整備することができました。もちろんランニングコストも、他社ソリューションと比較して圧倒的な低価格で提供されています。
もし入院するようなことがあれば、食事内容などのサービスに加えて、このようにWi-Fi環境が整っている病院を条件に選ぶ人が今後増えてくるのかもしれませんね。
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